2023.02.13 コラム 暦年課税 加算期間は延長されましたが加算対象者の範囲は?
令和5年度税制改正大綱では、相続財産に加算する生前贈与の期間が3年から7年に延長されることが盛り込まれました。適用は令和6年1月1日以後に受けた贈与からで、令和9年1月以降に加算期間が順次延長され、令和13年中の相続開始から7年になる予定です。
また、加算対象者の範囲の拡充も取りざたされておりましたが、こちらの変更はありませんでした。従前通り「相続又は遺贈により財産を取得したもの」となるそうです。そのため、こちらも改正予定の相続時精算課税制度の適用は子に行う一方で、相続等で財産を取得する予定がない孫に生前贈与を行うことで、孫について暦年課税による生前贈与の加算が不要となります。
今後は対象者ごとに暦年課税制度と相続時精算課税制度のどちらが有利か、また組み合わせ方は何が一番良いのか、見極めが難しくなりそうです。