2023.10.02 コラム ふるさと納税のルールが改正されました
巷では、2023年10月1日から始まったインボイス制度について騒がれていますが、ふるさと納税のルールも2023年10月1日から改正されています。
今回のコラムではルールの変更点や納税者にどのような影響があるかをお伝えします。
ふるさと納税とは
ふるさと納税とは、自分の選んだに寄付(ふるさと納税)を行うことで、寄付額の2,000円を超える部分について、所得税と住民税が控除され、自治体によっては寄付額のおよそ3割程度の返礼品がもらえる制度です。
2023年10月1日からの改正点
ルールの改正は全部で2点、寄付をする納税者側ではなく、寄付を受ける自治体側のルールが改正となります。
①経費ルールの改正
ふるさと納税に割り当てられる自治体の必要経費は、寄付額の5割以下とするルールが設けられていますが、2023年10月1日から経費に含まれる項目が増えました。
自治体によっては、今回の増えた経費を加味すると、支出が寄付額の5割を超える場合もあり、返礼品を受け取るための寄付額の増加が見込まれます。
②地場産品の基準厳格化
A.食肉の熟成・玄米の精白の加工
基準変更前までは返礼品の主要な工程を、当該自治体において行っていれば、地場産品として認められていましたが、基準変更後は食肉の熟成・玄米の精白については、原材料が自治体の属する都道府県で生産されたものに限られることとなりました。
B.セット品の基準の厳格化
改正前までは、返礼品との間に関連性のある品であって、返礼品が主要な部分を占めるものであれば、セットで返礼品として扱われていましたが、ルール改正後は返礼品に付帯する品で、返礼品の価値が当該提供するものの価値全体の7割以上である必要があります。
これらの改正が行われることにより、返礼品のラインナップが減少し、毎年頼んでいた返礼品がないという事態も考えられます。 ふるさと納税のルール改正により、前年よりも返礼品のお得感が減ってしまうかもしれません。しかし、ふるさと納税の趣旨に立ち返り、返礼品のためではなく、故郷やゆかりのある自治体への恩返しや応援という気持ちを込めて納税するもの良いかもしれませんね。