お知らせ

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2023.11.21 コラム 令和5年度補正予算案の概要から

政府は2023年11月10日に、総額13兆1992億円の2023年度補正予算案を閣議決定し11月20日国会に提出されました。この予算案は、物価高対策や国内投資の促進を目的としています。

主な支出項目は以下の通りです。

  • 物価高対策(約2.7兆円): 低所得者支援、ガソリン補助金、電気・ガスの補助拡充など。
  • 持続的な賃上げと所得向上(約1.3兆円): 中堅・中小企業への補助金拡充、介護職などの処遇改善、農林水産物や食品の輸出拡大支援など。
  • 成長力強化・投資促進(約3.4兆円): 半導体基金、5G通信システム基盤強化、宇宙戦略基金など。
  • 人口減少対策(約1.3兆円): デジタル田園都市国家構想、地域公共交通の活性化、マイナンバーカードの普及促進など。
  • 安全・安心の確保(約4.3兆円): 災害復旧、自衛隊の安全保障対策、新型コロナ対策、国際支援など。

この中で中小事業者の方に影響の大きい経済産業省所管の予算措置について見てまいります。

直接、民間支援に予算が当てられ、予算規模が2,000億円と比較的大きいのが、「中小企業生産性革命推進事業」です。なじみのある補助金が継続されます。概要は以下の通りです。

中小企業生産性革命推進事業 令和5年度補正予算案額2,000億円

1.事業内容

生産性向上に取り組む中小事業者の設備投資、IT導入、国内外の販路開拓、事業承継・引継ぎを補助し、切れ目なく継続的に、成長投資の加速化と事業環境変化への対応を支援することを目的としています。

  • ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業(ものづくり補助金)

中小企業等が行う、革新的な製品・サービスの開発、生産プロセス等の省力化に必要な設備投資等を支援する。

  • 小規模事業者持続的発展支援事業(持続化補助金)

小規模事業者等が自ら経営計画を作成して取り組む販路開拓等の取組を支援する。

  • サービス等生産性向上IT導入支援事業(IT導入補助金)

中小企業等の労働生産性の向上を目的として、業務効率化やDXの推進、サイバーセキュリティ対策、インボイス制度への対応等に向けたITツールの導入を支援する。

  • 事業承継・引継ぎ支援事業(事業承継・引継ぎ補助金)

事業承継・M&A・グループ化後の新たな取組(設備投資、販路開拓等)や、M&A時の専門家活用費用等を支援。

2.事業スキーム成果目標

それぞれ以下の達成を目指します。

【ものづくり補助金】

・付加価値額が事業終了後3年で9%以上向上する事業者割合が50%

・事業化を達成した事業者の給与支給総額が、事業終了後5年時点で、年率平均+1.5%以上向上

【持続化補助金】

・事業終了後1年で販路開拓につながった事業者の割合を80%以上

【IT導入補助金】

・補助事業者全体の労働生産性が、事業終了後3年で、9%以上向上すること

【事業承継・引継ぎ補助金】

・事業承継・引継ぎ補助金の補助事業者(経営革新事業)について、補助事業者全体の付加価値額が、事業終了後5年で、+15%以上向上すること

詳細は以下のURLからご覧ください。

https://www.meti.go.jp/main/yosan/yosan_fy2023/hosei/index.html#