お知らせ

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2023.08.21 コラム 【インボイス】1.交付義務が免除される取引 2.帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合

令和5年10月1日から始まるインボイス制度ですが、インボイスの交付が免除される取引や、帳簿のみの保存で仕入れ税額控除が認められるケースがありますので内容を確認し制度開始に備えましょう。

1.適格請求書(以下、インボイス)の交付義務が免除される取引

適格請求書発行事業者には、国内において課税資産の譲渡等を行った場合に、相手方(課税事業者に限ります。)からの求めに応じてインボイスの交付義務が課されています。

ただし、次の取引は、適格請求書発行事業者が行う事業の性質上、インボイスを交付することが困難なため、インボイスの交付義務が免除されます。

インボイスの交付義務が免除される取引
① 3万円未満の公共交通機関(船舶、バス又は鉄道)による旅客の運送
② 出荷者等が卸売市場において行う生鮮食料品等の販売(出荷者から委託を受けた受託者が卸売の業務として行うものに限ります。)
③ 生産者が農業協同組合、漁業協同組合又は森林組合等に委託して行う農林水産物の販売(無条件委託方式かつ共同計算方式により生産者を特定せずに行うものに限ります。)
④ 3万円未満の自動販売機及び自動サービス機により行われる商品の販売等
⑤ 郵便切手類のみを対価とする郵便・貨物サービス(郵便ポストに差し出されたものに限ります。)

上記は、適格請求書発行事業者がインボイスの交付を免除される取引でした。

下記は反対に、インボイスを保存する立場の方のケースです。

2.帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合

適格請求書等保存方式の下では、帳簿及び請求書等の保存が仕入税額控除の要件とされます。

ただし、請求書等の交付を受けることが困難であるなどの理由により、次の取引については、一定の事項を記載した帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められます。

帳簿のみの保存で仕入税額控除が認められる場合
① インボイスの交付義務が免除される3万円未満の公共交通機関による旅客の運送
② 簡易インボイスの記載事項(取引年月日を除きます。)が記載されている入場券等が使用の際に回収される取引(①に該当するものを除きます。)
③ 古物営業を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの古物(古物営業を営む者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の購入
④ 質屋を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの質物(質屋を営む者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の取得
⑤ 宅地建物取引業を営む者の適格請求書発行事業者でない者からの建物(宅地建物取引業を営む者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の購入
⑥ 適格請求書発行事業者でない者からの再生資源及び再生部品(購入者の棚卸資産に該当するものに限ります。)の購入
⑦ インボイスの交付義務が免除される3万円未満の自動販売機及び自動サービス機からの商品の購入等
⑧ インボイスの交付義務が免除される郵便切手類のみを対価とする郵便・貨物サービス(郵便ポストに差し出されたものに限ります。)
 従業員等に支給する通常必要と認められる出張旅費等(出張旅費、宿泊費、日当及び通勤手当)

詳細は下記のリンクをご覧ください。

参照:国税庁「インボイス制度に関するQ&A」

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/zeimokubetsu/shohi/keigenzeiritsu/qa_invoice_mokuji.htm